なぜギックリ腰になる?繰り返さない対処法は?

代表的な腰痛といえば「ギックリ腰」でしょう。
急に激しい腰痛が起こるギックリ腰の原因は、椎間板の線維輪の傷です。
椎間板は骨の間にある、クッションのような役割を果たす部分です。椎間板の中には髄核というゼリー状の組織があり、その周りを線維輪という線維製の組織で覆っています。いってみれば、髄核と線維輪はクッションとクッションカバーのようなものです。
椎間板の髄核は水分を含んでいるので、横になると膨らんで線維輪の傷口から飛び出します。それにより、線維輪の傷口は大きく広がります。線維輪の外側には神経が通っているので強い痛みを感じるのです。

一度ギックリ腰になると、ちょっとしたことでギックリ腰を繰り返します。
傷んだ線維輪は1週間程度で自然と元に戻りますが、線維輪の傷は根本的には治っていません。そのため、前かがみになったり、猫背を繰り返したりすると、傷口が開いてギックリ腰を繰り返すのです。
手の甲に傷ができた時に、せっかく傷が治りかけても、手を動かして皮膚が伸びると傷口が開いてしまうのと同じです。

ギックリ腰を繰り返さないためには、開いた傷口を閉じなければなりません。安静にするよりも、腰を反らすなど傷口を閉じていく体操やストレッチをする方が良いのです。姿勢や動作に注意を払い、良い姿勢を保つようにしましょう。
また、椎間板に負担をかけないように、急に前かがみになったり、無理な体勢を取らないように注意してください。