介護の仕事〜ボディメカニクスの4つの原則で腰痛を防ぐ

介護や看護をしている方の多くは慢性的な腰痛に悩んでいます。
そこで、ボディメカニクスを実践して「腰痛が改善できた」「腰痛に悩まされることがなくなった」という方は増えています。ボディメカニクスとは、力学の原則を応用した介護スキルのことです。

応用できる力学原理の1つは「支持基底面を広げる」ことです。
支持基底面とは、地面に接している部分です。支持基底面が広ければ広いほど倒れにくくなります。足を閉じている時よりも、足を開いて立っているときの方が踏ん張れるのはこの原理によります。

次に応用できるのは「重心を低くする」こと。
重心とは、重さのつり合いが取れる部分のことです。立っている時の重心は、おへその下辺りです。重心が低い位置、つまり膝を軽く曲げておへその下辺りの重心が低い位置にくると倒れにくくなります。

3番目に応用したい力学は、「重心を近づける」ことです。
人や物を抱える時は、重心を対象に近づけましょう。肩関節からの距離が近いほど小さな力で持ち上げられます。

このように、重心を近づけると腰痛を予防できるだけでなく、安定性が増しますし、重さを軽減できます。
「大きな筋肉を使う」ことは大切です。小さな筋肉を使うと、早く疲れてしまいますし、体への負担が大きくなります。太ももの筋肉は、筋肉の中でも特に大きいので、人や物を持ち上げる時は、腕の力だけでなく、膝を伸ばして持ち上げましょう。複数の筋肉を使えば、腰の筋肉だけに負担がかかるのを防げます。

介護・医療現場で働いている人は特に腰痛になりやすいので注意が必要です。負担を減らし、事前に予防できるように専門サイトもチェックしておくと良いでしょう。